『ダニエル先生 ヤマガタ体験記』 ダニエル・カール著 集英社文庫

TVでもおなじみ、山形弁を自在にあやつるアメリカ人、ダニエル氏の
エッセイです。
文部省の英語主導主任助手として、山形の各地の中学校をまわって
いた頃のことを中心に、山形県人、方言、また最愛の奥様との出会いを
語っています。

この方、日本が好きだったんですねー。初恋の方も日系人だったそう
です(笑)。
小学校3年の時の課題で「どこの国でもいいから、自分が興味をもった
外国について調べる」というものがあり、初恋の君のこともあって日本
を選んだ、ダニエル君。
日本を選んだ生徒がめずらしかったことと、しっかり調べて(?)書いた
作文であったことで、先生から言われます。

「よく調べてありました。もっと日本について勉強して、大きくなったら
日本に行ってみなさい。」 

その後、交換留学制度で高校時代1年来日。
ますます日本文化に触れたダニエル氏は、大学卒業を目前に
日本の文部省が実施するプログラムで、7・8十人のアメリカ人を
都道府県の教育委員会に配属して、英語教育関連の手伝いをする
という制度を担当教官から紹介してもらい、紆余曲折あって再び
来日することになる。

赴任先は、山形。
日本語にはかなりの自信のあった彼も、その方言に驚きとまどうも
持ち前の楽天的な性格で、あっという間に溶け込んでいく。
当時外国人が珍しかった町で、経験した異文化。
恋愛も大変だったみたいです。
でも、根っこは温かい人たちに囲まれた生活は、彼をますます
日本・山形にひきつけます。

氏は異文化交流の天才かもしれないなあ、と感じました。
「変だなあ。おかしなことだなあ。理解できないなあ。」
と思っても決して感情的にはならず、じっと眺めてそしてその良さと
悪さを見極める。
否定するのは簡単だけど、異国の人間と触れ合おうとするときは
その背景にあるものをしっかりと見る姿勢が大切。
ダニエル氏は、ずっとそういった姿勢でいたから、周りにも受け入
れられたんでしょうね。

読後のほのぼの感もいいです。
山形かあ、行ってみようかなあ(笑)。  


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