『なんて素敵にジャパネスク』氷室 冴子 著 集英社コバルト文庫
中・高生の時に、この作品に夢中になった「あなた」も多いはず。
(1)・(2)・アンコール・続アンコール・(3)(4)(5)(6)
(7)(8)のシリーズ10作品。
最近、新版となって出ています。イラストが後藤星さん。
マンガの方が文庫で出ていたので、懐かしくて購入。
10年以上たっていたのに、未だにはらはらわくわくで読めたので
原作のシリーズも全部買いなおしました。やっぱり、面白い(^^)。時は平安の貴族世界が華やかかりし頃。
名家大納言家の姫「瑠璃姫」は、当時の姫にあるまじきやんちゃぶり。
男の前に顔は見せるは、父君・弟、婚約者の「高彬」にずばずば物を
言うわ、お忍びでお屋敷も抜け出しちゃうわで元気一杯!
都じゃ、変わり者だの物の怪つきだのと悪評も高いのですが、瑠璃姫
を知る人間は、正義感が強くて好奇心旺盛で、一生懸命な彼女が大好き。真面目一直線、お役目大事の「高彬」とはなかなか結婚できませんが
(とにかくいざ!となると、次々と邪魔が入る 笑)、最後は頼りに
なる年下の彼ととってもいい感じです。顔がゆるむ(^^;;;。瑠璃姫と高彬の結婚までを描くのは続・アンコールまで(もしくは
コミック全6巻)、コバルト文庫B以降は晴れて人妻となった瑠璃姫
のお話です。
結婚前も、結婚後も瑠璃姫の行動力はパワー全開。恋愛とドタバタが中心ではありますが、当時の貴族社会の習わしや
政治の裏側などなど、しっかりと背景も描かれているので学生のみなさん
には古典文学への導入モノとして楽しめることでしょう。
氷室氏は読者をぐーっと作品に引き込むのがとてもお上手です!!
私も、眠い目をこすりながら一気に読み上げてしまいました。どうして、未だに楽しく読めるのでしょうか?
きっと時代は古いけれど、平安時代って実は今よりも文化的に洗練されて
いるからかもしれませんね。
特に恋愛においては、現代よりももっと自由だし何より品が良い!
しきたりは多い時代だったでしょうが、人々の心はずっとあか抜けて
いるような気がします。
当時は確かに、いけいけどんどんの恋愛ではなかったけれど、じっくりと
駆け引きしつつもお互いが近寄っていくあの感じ。男も女も本当に恋愛に
一生懸命だった素敵な時代。
それが、新鮮なのかもしれませんね。すっかり頭の中が平安モードのため、古語辞典片手に『堤中納言物語』
やら『源氏物語』を再読する毎日です。雅で素敵・・・。