『ソウルは今日も快晴』   戸田 郁子 著    講談社文庫

日本と韓国文化にかんする本は沢山出版されていますが、戸田氏は韓国の
男性と結婚して、実際に向こうの家族の一員として韓国にとけ込んで生活
していますから、「生」の目を通してこのエッセイは書かれています。
だから、すごく面白い!

「結婚なんてきっとしない」と考えていた戸田氏ですが、仕事を通じて
ご主人と知り合いそして柳家へ、お嫁入り。

見た目はとても似ている「日本人」と「韓国人」ですが、生活習慣や「常識」
も考え方にずいぶんと違いがあります。
同じ儒教の流れを組む教えを受けているのに、同じ資本主義国なのに・・・。
私たちは見た目が近い分、違う箇所に出会うと「えー!!なんでー」と必要
以上に思ってしまうのかも知れません。

親に対して素直に甘える(すねをかじる?)ご主人。
「親として当然!」と結婚時に次々と援助をしようとする彼のご両親。
元々、結婚制度に対して疑問視をしていたほどの戸田氏は、次々とやってくる
カルチャーギャップにとまどいつつも、「私はこう思うんです」ときちんと
主張しながら上手に家族の中にとけ込んでいきます。
ご主人も「もろ韓国人男性!」って感じじゃなかったことも上手く進んだ要因
かもしれませんね。

結婚する、新居を構える、親類達に会いおつき合いを始める、子供ができる
その育て方、これらの生活に関わってくる「食物」。
「あ、こんなところは日本も一緒」「あ、これは全然違う」と韓国と日本の
それぞれの文化を楽しむことのできる一冊です。

戸田氏の奮闘ぶりとご主人とのやりとりが小気味よいです。
それに、とっても家族思いのご主人のご両親とご兄弟(^^)。
読み終わって、ずいぶん元気がでました。よおし!両足踏ん張って明日も
頑張るぞー。

これから韓国を始め異国に留学をしようとする方にもおすすめかも。
見た目やイメージだけで、「相手の国」を知った気にならないように、また
自分の国で「常識」だと思っていたことでも相手の国では「異質」と感じる
ことも多いのだよということを知るためにも、参考になると思いますよ。

相手の文化を受け入れた上で初めて「異文化交流」は可能になるんだと
私は思います。ま、同じ国の人間だってそうだけどねー。


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