『犬の日本史 人間とともに歩んだ一万年の物語』
谷口 研語 著 PHP新書犬好きですか?
私は大の犬好き。10歳までは郊外の一軒家に住んでいたため、自由に犬が
飼えた我が家には、大型犬・中型犬・小型犬と一番多いときには4匹に囲ま
れて生活していました。犬の目や匂い、抱いたときの温かさ、従順さ、何を
とっても犬は家族と共に私の人格形成にもきっと大きな影響を与えてくれた
と思います。ところで、犬って人間といつからつきあい始めてどんな関係を気づきながら
現在に至るのでしょう?「縄文時代には既に人類は犬と共に狩猟にでていた」なんて話はよく耳に
しますが、その他の時代で「犬と人間」の話題が出てきたのはせいぜい
「生類憐みの令」のお犬様時代の話くらいですよね?また、日本犬以外のいわゆる「外来犬」。
いつから日本で飼われるようになったのでしょう?最初に入ってきた犬の
種類は?どんな関わり方をしたの?などなど、知ってるつもりで意外と知ら
ない犬たちの歴史を本書は明らかにしてくれます。ああ、日本人が犬を愛玩するようになったのってごく最近なんだなと思った
のが読後の感想。
それから、犬ってあまりにも身近すぎて意外と知らない部分も多かったな
ということ。例えば「鷹狩り」と聞いて、ああ、武士達は犬と鷹を連れて狩りを楽しんだ
のかなと思って読めば、もちろんそういった狩りはしていたんだけど、連れ
ていった犬は優秀な「良犬」で、それ以外は「駄犬」と判断され、なんと
鷹の餌にしていたことはかなりショックでした。え?同じ種類の生き物
じゃん!!その「駄犬」の判断はなんなの?!!ほかにも中世の都の人々と犬の関係について、「犬には霊力が宿る」と思っ
ていた人間達の信仰、狂犬病の歴史など、ほぼ歴史の流れの順に十一章に
わかれたそれぞれのテーマを読んでいくことができます。犬好きな人にはおすすめです。
新書の読む意義のひとつである「知識欲」についてもほどよく満たして
くれます。何しろ、読みやすい。現代はある意味、歴史上一番生きにくい時代なのかもしれません。
身勝手な飼い主による犬の処分問題、動物虐待、しつけをされない飼育。
ニュースを耳にするたびに、そんな飼い主達なら犬と同じかそれ以上に
彼らが味わった苦痛をくれてやれ!と憤怒しております。「犬畜生」なんて言っていた過去の人々の方がよほど犬とのつきあいを
しっていたのかな。ワンちゃん達と正しく共存していける世の中を切に望みます。
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