『流しのしたの骨』    江國  香織 著   新潮文庫

  江國ワールド炸裂(笑)。19歳のこと子とその家族の模様がふうわり
と描かれています。

  高校を卒業し、今は何もせず夜の散歩と「深町直人」と時々あうこと
と家族と過ごすことで日々を送ること子の家族。
おっとりしているけれど芯の強い、長姉のそよちゃん、ユニークで
事件の多い次姉のしま子ちゃん、いつまでたっても「小さな弟」の
しっかりものの弟、律。そして、規律にはうるさいけれど優しくて無口
なお父さんと、背筋がピンと伸びた料理の大好きなお母さん。

 他人から見ると、妙ちきりんな家族の雰囲気やルール。
でも、家族の一員である「私」にはごくごく当たり前の「家族」の空気。
温かくて切なくて、時々おかしくてどこか懐かしい・・・、こういう雰囲気
の物語を書かせたら江國氏はやはり上手いですね。

 読んだ人はみな、この家族の「誰か」がお気に入りになることでしょう。
ちなみに、私のお気に入りは律君。いいですよー、クールで(爆)。

 ちなみに「流しのしたの骨」という題名で、「え?殺人事件?」と思った
あなたは早とちりです(^^)。
これも「江國節」ですね。この空気を読みましょう。

 江國氏の作品は、基本的に「ふうわり」します。
なんとなく優しい気持ちになりたいときに、おすすめします。

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