『少女地獄』 夢野 九作 著 角川文庫
読書好きのかたには、夢野 九作 のお好きな方も多いかと思います。私も学生時代、あの独特の作風に惹かれてちょっとハマッた時期がありました。
夢野 九作、といえばやはり『ドグラ マグラ』が有名です。何度も読みましたが、未だに理解しきれません。でも私にとっては、時々無性に読みたくなってしまう麻薬のような本です。
じゃあ、『ドグラ マグラ』紹介せえよ!とツッコミが入りそうですが、あんな本どうやって紹介して良いのかさっぱりわからないので(笑)、九作の入門書ともいえる(と私が勝手に思っている)、本書をご紹介。
表題『少女地獄』を含む4つの作品が納められている短編集です。(厳密には、少女地獄には3つのお話がありますので、7作)この本1冊で、九作ワールドの雰囲気はかなりつかめると思います。私は、「少女地獄」の一つ目のお話の「なんでも無い」がやはり一番お気に入り。
臼杵医院にある日、看護婦としての求人はないか?と尋ねてきた清純無垢で無邪気な少女、「姫草 ユリ子」。彼女の天才的な看護婦ぶりと人柄で、たちまち病院の評判は上がり臼杵やその妻も彼女をいたく気にいるのですが、やがて彼女の虚言癖が明るみに出てき始めます。最初は、「まさか」と好意的に見てきた臼杵でしたが、ユリ子の正体がわかりはじめて・・・。
続きは皆さんでどうぞ。九作の雰囲気がたっぷりと味わえるかと思います。『ドグラ マグラ』未読の方は、九作のこういった短編からゆっくり入ってきて下さいね。