0.はじめに

私は新ウィーン楽派(シェーンベルク、ベルク、ウェーベルン)にこだわりを持っている。それは、彼らの音楽には聴くたびに何か隠されたものが発見出来るのではないか、という期待があるからだ。

現在の序列は、好きな方からウェーベルン>シェーンベルク>ベルクの順である。しかし将来もこの序列であるとの保証はない。それはともかくとして、ウェーベルンの音楽にある独特の響き、音色、純化された叙情にとても魅力を感じている。最近はそれに頭で聴く楽しみ(反行形、逆行形、反行形の逆行形等の発見他)も加わった。

20世紀の現代音楽に大きな影響を与えた新ウィーン楽派3人組の1人ウェーベルンに世間の風は冷たい。

例えば、音楽の友社の「名曲名盤300選」、「名曲名盤プラス200選」を見ても、新ウィーン楽派の3人の中ではシェーンベルクは《浄夜》、《グレの歌》、ベルクは《ヴァイオリン協奏曲》、《弦楽四重奏曲 OP3 & 叙情組曲》、《ウォツェック》が載っているだけでウェーベルンの名はどこにも見あたらない。

(ベルクはともかくシェーンベルクの選曲はちょっと問題があるなぁ)

ともかく一番地味な存在であることは確か。必ずといっていいほど名前は最後に出てくる不動の?第3の男である。

ウェーベルンとの出会いは、大手楽器店のクラシック・レコード売場でバイトをやっていた時に、ラサールQの「新ウィーン楽派の弦楽四重奏曲全集」のサンプルLP5枚組をもらったことに始まる。ちなみに当時の序列は ベルク>シェーンベルク>ウェーベルンであった。

しかし、その後も彼の曲の録音は少なかったし、長いブランクもあったので、本格的に聴き出したのはそれからずっと後のこと、ほんの数年前からである。だから偉そうなことは言えないが・・・


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