ロマネスク教会の建築と彫刻 シュテファン大聖堂 その2 シュテファン大聖堂のリーゼン門の彫刻のクローズアップ
さてタンパンにもう一度視線をもどそう。
このキリストで私が興味深く思うのは左裾がまくれあがっていることである。なにか神学的意味があるのだろうか?前回話をふったサン・ジュリアン・ド・ジョンジーのタンパンでは裾はまくれていない。
そしてアーモンド型のマンドルラ。マンドルラはこれにかぎらず、私にはキリストがマンドルラに座っているというよりも、天使がマンドルラを引っ張ってキリストが出てきたように見えるのである。
天使の上部にも葉がしげっている。どこにでも植物模様が顔を出すのである。
タンパンの左の柱のヘリには植物の生い茂った装飾を見ることができる。つたが唐草模様をつくりだし、つたの作り出す円の中心から葉が細長くのびてからまっている。
一方、柱の模様はあまり複雑化していないが、全面装飾が施されていた。
さて柱頭の部分に目をあげよう。柱頭に生い茂る植物の中にはグリーンマンの頭が見える。
その上のレリーフには二羽の「裁きの鷲」がいて、つややかな羽をした方は「永遠の栄華」の、荒い羽をした方は「劫罰」の象徴だという。その左にはライオンが走りよっているがこの地方のライオンはしっぽが後ろ足をくぐらすのが好きなようだ。
さらにその左には人面があるがこれはセイレンだという。この左を見るには下の写真が最適です。
さて、さのセイレンの面が3つほど続き、さらに画面の左には食い合をする2頭の竜が見えます。
また柱と柱の間にも人面がいてこちらをのぞいています。
そして右側のレリーフの一群を見てみましょう。
人間の髪を引っ張っている狐、ライオン、一人の男がもう一人の男のとんがり帽子をつかみ斧でうちかかろうとしています。そして小さな悪魔を見ることができます。
左は動物を打ち砕くグリフィンと右はライオンの上にひざをつきその口を引き裂いているサムソン。 足を組み玉座に座る審判者。 左右の二頭のライオンの右側。下は左側。日本でよく見る阿吽のように口については考慮されていない。 このrisen(リーゼン門)の名の由来はこの門にかけられる「マンモスの牙」あるいは古ドイツ語の「招き入れる」であるという。最後になったが、ここの説明は「司教座聖堂 ウィーン聖シュテファン大聖堂」(R. H. グルーバー著)にほとんどよっている。シュテファン大聖堂にいったらまず日本語版を購入し読みながら大聖堂をまわることをお勧めする。
さて、次はいよいよ教会に入ってみよう。
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1999/12/12 作成
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