モンサンミッシェルの回廊の美しさは、建築物の屋上でもあることと無関係ではないと思われる。

 回廊はなにより修道士の瞑想と礼拝の場であった。神との対話をする場所であったという。

 モンサンミッシェルの回廊は全ての部屋のハブになっているそうだ。礼拝堂とは同じ階にあり、礼拝堂をぬければそこは回廊となっている。このためこの回廊は騎士の間の上にたてられている。すなわち3階にある。

 このため天と海にはさまれた幻想的な空間たり得るのである。

 以下、幻想を幻想足らしめる各種の人工的な美しさを見ていこう。

 回廊の柱は特徴的である。

 細い。

 二重になっている。

 柱の上の部分には彫刻が刻まれている。浮き彫り。

 この部分はカーンの石だそう。十字架のキリストと聖フランチェスコだそう。上の4人の男の顔は証拠はないものの双子二組でこの回廊の彫刻師だとか。

 かなり細かく彫刻されていることがわかる。ロマネスク時代から受け継がれた左右対称な彫刻。ドラゴン=悪の象徴か。また唐草も見事。

 植物文様もあるのだがもはや枠の法則をあてはめるだけのダイナミックな文様ではなくなっている。

 カメラをセットしているのは私である。

 天井は木造。さすがに3階の天井を石にはしなかったようだ。石にしたら柱も太くする必要がある。

 柱は3本一組で2重に配列されていることがこの写真から理解頂けるだろうか?

 

 この柱の配列は清潔な美しさをもっている。

柱頭も小さく無装飾である。

以上、この回廊の特徴をまとめると、繊細な美しさに溢れており、その理由として、天井は木造で柱を細くできた。柱は3本一組にして1本を細くした。柱頭は無装飾。

 柱頭は無装飾でも天井が石であるためにフォントネの柱は大変に太い。天井は木造だが柱頭には多数の彫刻があることが知られているモワサック。などが比較例となるだろうか。

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