オータン−サンラザール<フランス・ロマネスク ロラン美術館の紹介

オータンのサン・ラザールの彫刻室の紹介

その1

author: iida

post: 2001/10/14

 サンラザールにはいっていき右の袖廊から階段をのぼり彫刻室にはいっていくことができる。柱頭は本来の位置ではサンラザール大聖堂ではかなり高い位置にあるのだが、ここはまさに目の前においてあるのでじっくり見ることができる。

(写真はクリックで大きくなります)

 カインの死

カインのアベル殺しはよく話にでてくるのですがカインの死についてはちょっとわかりません。すいません。

 Vezelayでの同主題の柱頭彫刻はこちら(17番)です。

 ユダの自殺

 このオータンの彫刻は有名なものである。ユダの自殺には悪魔二人が首をつるしている。

 悪魔はタンパンにでてきたのとまさに同じ顔・体型である。

 眠るマギ達

 これもロマネスク彫刻として有名なものである。

 3人のマギはならんで横になって眠っているところに天使がキリストの方角を指し示すためにあらわれる。

 上の拡大

 よくいわれるのは、この構図の取り方の不自然さであろう。マギが横になっている方向と天使の位置の方向性がまったく異なるために、ほとんどリアル感がない。

 しかし、この作品の構図はたびたび言及されていることから、リアルでなくても非常に強い印象を与える構図となっている。

 マギの頭がやや上方を向き、天使の差す星へのベクトルと平行であることが構図全体と物語の両方への推進力を与えているように思う。

 マギの礼拝

 上で寝ていたマギ達は起きだし、幼いキリストに贈り物をしている。黄金と乳香と没薬が贈り物であるという。

 マギの頭3つで逆三角形を形作り、左画面に秩序を与え、一方、贈り物はほぼキリストに向かい一直線に置かれ、キリストに視線が集まるように作られている。

 以前ヴェズレーでも述べたように、柱頭彫刻は古代ギリシャからの伝統的なコリント様式の植物の葉が刻まれていたところに彫り込んでいるので当時でも植物の葉がのこされている。しかし、それらは物語の中に入り込んでいたり、単に場所を埋めるだけだったりして、いろいろバージョンがあって楽しめる。美術的にはこういうものは全体の構図のパワーをきめたり植物文様の見事な彫はち密さ、したがって確かな石彫の技法の存在を示している。

 オータンの人物像は童顔でまるっこい顔のキリストやマリア様に対してマギ達のキャラクターを重視した彫り込まれた顔も楽しめる。もっとも寝こけて天使におこされるところでは皆同じ顔をしている。

 その2ではエジプト逃避などを紹介します。お楽しみに。

1988年の山本君の旅行日記

2001年10月14日作成


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