「お金を返すユダ・神殿浄化」
この箇所は問題が多い。
1点目は逸話の順序::

| 報酬を受け取るユダ・お金を返すユダ | 神殿浄化 |
『ユダの裏切りへの報酬』[Pl. 15]および『神殿を浄化するキリスト』[Pl. 16]の二場面はいずれもアーチ装飾を背景とするが人物の肉付け、衣褶の表現にかなりの差が認められる。また、四福音書のすべてが『ユダの裏切り』を『神殿浄化』の後の出来事として記述しているのに、ここではそのような配置になっていない。(第1章3節より)[山本和寛氏の卒業論文より]

左側には「裏切りの報酬を受け取るユダ」、右には「お金を返すユダ」がいる。お金を返すユダのシーンではお金は明示的に描かれる。

ユダについてはオータンのサンラザール・ベズレーのサントマドレーヌにユダの自殺が描かれている。
次に「神殿浄化」

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逸話の順序については、このパネルの右には「ラザロの復活」についての彫刻があり復活の予型論的(typological)な図像である「ラザロの復活」との関連が議論されている。詳しくはこちら(第3章2節より)を参照。
問題の2点目は様式の違い::
山本君の指摘どおり、衣服の様式はかなり異なる。
下に「お金を返すユダ」のユダと「神殿浄化」の商人を並べてみよう。

ユダ 商人
衣服の裾の処理、皺のパターン、深さ、まったく異なることがわかる。今のところこの様式の違いが何を意味するのか山本君の論文では掘り下げられていないため不明である。
コメントがあれば以下によろしくお願いします。
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