サン・ジール(都市名)は南フランス、プロバンス地方の都市アルルのすぐ西にあります。このプロバンス地方は料理、ワインがおいしく、気候は温暖と、たいへん快適なため、最近話題になってました。この辺のワインは今流行のコート・デュ・ローヌです。サン・ジールへはアルルからタクシーでいくか、自転車を駅でかりていく必要があります。バスはないようです。
このサンジールには12世紀頃のキリスト教会がありサンジール・デュ・ガールと呼ばれています。サンジールは中世の主要な巡礼路の宿場町でもありました。それゆえ、古くから栄え、このような教会が残されていたのです。そこの教会の彫刻は教会の前面いっぱいに彫られていて、たいへんすばらしいものです。
建築物正面に刻まれた彫刻は大きくわけて聖人たちの立像と新約聖書に基づくキリストの受難に分けられます。いづれも古代の力強さをもつ見ごたえのある彫刻です。右は受難の洗足のシーンです。また装飾的要素をもつ部分も興味深いと思います。
私の友人故山本和寛君はこの教会と彫刻を見た時の感動を次のように日記に書いています。
予想もしなかったすばらしいtympan ! 左から右にキリストの生涯の物語が彫られている。内部も典型的なロマネスク。中央部のtympanは荘厳のキリスト。四福音記者像に取り込まれているが、いたみがかなりある。
また、ニ度目の訪問では
1990年9月27日 二年ぶりに Saint-Gilles-du-Gard のファサードを目にした感慨、印象は何よりもまず monumentalな規模の壮大さであった。立体として目の前に迫って来る臨場感は到底言い表せない。個々の彫刻装飾は要素として建築という磁力をもった総体を構成するのである。(
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と書いているほどこの彫刻群はすばらしいのです。かれは後年このサンジール・デュ・ガールを美術史の卒業論文にまとめました(→卒業論文、→山本和寛君について)。
正面の概観を見る。(1998/04/15更新)
キリスト受難をみる。(1998/04/29更新)
キリスト受難(もりさんの写真による高解像度版)(2003/12/開始)
土着由来の異形のものたち。(1998/05/14更新)
中世ヨーロッパはゲルマンの宗教からキリスト教へと変革していったころである。もともとの神々はキリストの神々によって征服され、図像表現には、たっぷりともとの神々が異形のものに変形されて描かれているという構図が提案されている。
地下におりる。(1998/05/27更新)
関連リンク
こちらに美しい写真集をリンクしました。
『プロヴァンス・フォトギャラリー』
アルルは世界遺産に指定されているようですね。
アルルとSt. Gillesのロケーション
http://vrlab.fa.pitt.edu/medart/menufrance/sgilles/sgilmain.html
ロマネスク
1998/04/01更新