ディジョン考古学博物館第6弾

 今日も彫刻を見ていこう。今日のメニューは向き合った鷲(怪鳥)、ライオンとダニエル、ケルト〜ガロローマン時代の木製人形である。

 特にライオンとダニエルはテーマの表現がうまい。また木製人形はアニミズムを感じさせ、ロマネスク要素の一つを確認できる貴重な形態である。

 向き合った鷲(怪鳥)である。角を利用して向き合うのはヨーロッパ中でよく見られるようだ。例えばミラノのサンタンブロージョ。ただし、向き合っった頭の処理は二つの体に一つの頭のものであったりして微妙に違う。サンベニーニュの地下クリプトにも怪鳥はいるが柱頭の面の中央におかれている。

 ライオンとダニエルである。ライオン君もダニエル君もとぼけていて私のお気に入りである。

 ダニエルは重要な預言者に相応しくキリストのようにマンドルラの中におかれている。たとえばディジョン近郊のベルゼラヴィルを思い起こさせる。

 目はくりぬかれておりたぶん貴石がうめこまれていたのだろうと思う。

 表情にはくせがなく、服装もそれほどこった彫はされていない。

 ダニエルは旧約聖書の預言者でライオンの谷に突き落とされたがライオンとは仲良しになってしまったのはよくしられている。このライオンはライオンらしいスタイリッシュさがない。もこもこして手足がのびていないせいかもしれない。たとえばモワサック獅子に注目。
 このような円形の窓から差し込む光というのは幻想的というべきか。ミラノの建築物でもよく使われている。

 階段をおりていよいよケルト〜ガロローマンの遺物をお見せできる。

 この地方に伝わる(民族大移動を考えると固有の文化という概念を追跡しなければいけないが)あるていど集合的なアニミズムにふれることができるのではないだろうか。

 人体表現はほとんどアフリカなどの魔術用人形を思い起こさせる。実際そういう用途だったかもしれない。

 日本でもやまびこみたいな形態で出てきそうな人形。左端には後年マリアにかわってしまうような地母神のような威厳を感じるが気のせいか。

 たとえばこういうものはウィーンの博物館にあったブロンズ像を思い起こさせる(一番下の額に手をあてているもの)。

 上のものよりも時代が下ってローマ化されてできたもののように思える。たとえば頭髪表現など。
 同時に人体表現は石にかわっていったもののまだまだ原始的なものである。
 この博物館の地下一階はこのような簡素な初期ロマネスクである。柱頭もなく岩というよりも石を組んで作られていてとなりのサンベニーニュのクリプトとはまた違っていて興味深い。

あと一回くらいでおわるかな・・・・(2001/04/22)

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