フランス
ロマネスク旅行記2
1990
by Kazuhiro Yamamoto
1990年9月18日
今、シャルトル大聖堂で、南面のステンドグラスを目の前にしています。すばらしいものです。君も知っていると思いますが、精神的光が、この聖なる空間に満ち溢れています。あたかも深い青をたたえた原初の海の底で、原初の母に抱かれているような気がします。
Tout ame, ici bas, a sa liberte,
Mais souvent, d'un large coup d'aile,
L'homme, jusqu' a Die, va par la beaute.
H. Colas (仏文)
この手紙はフランス語でかかれて飯田宛にきた。私は訳せなかったので御家族の方が東京芸術大学助手(1992当事)の田中 久美子氏に訳してもらったものを掲載しています。写真は飯田が1995年に再びおとずれたとき撮影したものです。
この二年前には私も同行しました。そのときの彼の記述。
御存じシャルトルのステンドグラスは有名である。上のステンドグラス(拡大写真)の円形のバラ窓は南面「黙示録のキリスト」だと思われる。
また、山本君が見て文章にしているのは同じ南面にある「聖母子」(背景は鮮やかな赤,1180年頃)と考えられます。
これは中央の聖母子の衣服(12世紀)および聖母子のまわりの背景が青い天使(13世紀のもの)に囲まれているためで、これを彼は「深い青・・・原初の母」と表現しているようです(ロマネスク・ゴシックの聖堂、世界の文化史跡12、講談社1970年 PP 161)。またこの場合の「原初」とはもちろん旧約聖書の「光あれ」までさかのぼった意味でしょう。この聖母子はこちら<Mizohata 先生のページ>でみることができます(他 シャルトルの全景写真、縁起など)。
ちなみに、これが西正面(ファサード面)のバラ窓。この写真ではぼけて見えないが右側から「エッサイの樹」「キリスト伝」「受難」をあらわしているという。
飯田 記 1999/07/04 追加