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2005年05月21日
鈴木先生の演奏
鈴木慎一先生が弾くCDを、聴く機会があった。はっきり言って、巧い演奏ではない。1の指は常に高め、4の指は常に低めであり、ヴィルトオーゾ、って音からはかけ離れている。
しかし、ひとつひとつの音が大変丁寧で、全てを大切にして、語りかけるように弾いていらっしゃるのが伝わってくる。大変説得力のある演奏である。聴くにつけ、鈴木先生が「演奏者」ではなく「教育者」だったということを感じる。
子供が練習を真面目にしなかったり、いくらやっても美味くなる気配がないと、ヴァイオリンの技術的な面だけを見て「こうしなさい、ああしなさい」と言ってしまいたくなる。怒鳴ってでも叩いてでもやらせたくなる。しかし鈴木メソッドの価値は、ヴァイオリニストをつくることにあるのではなく、ヴァイオリンを通して人間をつくることにある。私の方が何度も思い出す気で思い出していないと、理念から外れていってしまいそうである。戒め。
投稿者 kayo : 2005年05月21日 07:24