<シテ島のノートルダム>

 典型的ゴシック建築であり、また今さら書くこともないだろうが、1つ感じたことを。

 折から夏のバカンスとパリ祭を控え非常に多くの観光客が訪れていた。彼等もかっての中世の巡礼たちと同様に列をつくり押し合いながら側廊沿いに正面向かって右側から入場し左側の出口回りに反時計まわりに大聖堂を巡っていた。

 その中にあってふと感じたことは、この熱気は中世の巡礼たちとも通じるものがあるのではないかとの感覚。確かに中世の巡礼たちは宗教的情熱に支えられ命懸けの旅に発ったかもしれない。

 しかし初めて見る大聖堂と旅の解放感に酔っている意味では現在の観光客と共通のものがあるのではないか、ただ現代の巡礼たちは後陣の祭室のある周歩廊は回れない、ここは宗教的な場として今は隔離されている。喧騒のなかでもある種の宗教的儀式が執り行われていたこともまた事実。

 フランスは今でもカトリックのお国柄である。

1999/7/22 by Hiroshi