これで安心 0歳からの育児

小西行郎著、法研

分類:実用書

論旨:以前は、赤ちゃんは非力な存在であると思われていた。が、今日は、逆にすばらしい能力を持っていることがわかってきた。その能力には、医学的・科学的な裏付けもあり、「脳科学」と呼ぶべき事柄である。
しかし、それらを根拠に、子育ての不安を煽るような育児情報(「胎児からの学習」「超早期教育の必要性」「天才は3歳までにつくられる」云々)が氾濫している。こういう状況を鑑み、この本では脳科学の面からわかっていること、わかっていないことがわかりやすく解説されている。また、指しゃぶりやら夜泣きやら、育児をする上でぶつかる様々な事柄を、科学的な側面からとらえ、それに対してどう受け止めるべきかということを示す。

感想:うーん、こういう本って、論旨を書くのが難しい・・・。それぞれの事柄について各論述べているものだからね。「科学的」なんて言っても、科学的な知識をふまえた上でのかみ砕いた表現であるため、決して難しい本ではありません。というか、とっても簡単な本です。

たとえば、

など。科学的な解説と言うよりむしろ、脳科学の研究の上で解明されたことと未知のことがあることを説明した上で、早期教育に対するハウツー本の氾濫に警鐘をならしている様です。

また、3歳児神話に対しても疑問を投げかけています。それが母親を八方ふさがりの状況にしている、と。しかし、「育児に専念すべきは母親の役目」という考え方は歴史的にも普遍的なものではない、なのに誤解が多い、ということです。私も、子供にとって母親だけが必要、育児の責任は母親にあるという極端な考え方はおかしいと思っています。近年サラリーマン家庭が増えて、専業主婦なんて言う職業(?)ができたからそういうことが起こっているのでしょう。昔も育児の主体性は女性にあったかもしれないけれど、そのときは祖父母や親戚も子育てに関わっていただろうし。資本主義の世で、収入の無い主婦は立場の弱いところだけど、うまく「周りを巻き込める育児」をしたいものです。

私みたいに生半可に科学を学んでいるものにとっては、これくらいの本がわかりやすくていいわ・・・なんて言い方じゃちょっと寂しいかな? ともかく、おすすめ度は結構高いです。